昨年、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が卸売販売業者を通じて流通し、
薬局において調剤され、患者に渡ってしまうという事案が発生しました。
我が国では、正規ルートの中で偽造品の流通はないという認識の中で起きた事案で、
「安全神話の崩壊」と強い衝撃を持って受け止められました。
今回発見された偽造品は、外箱から出され、添付文書もないという通常とは異なる状態でした。
当該偽造品の調剤を行った薬局では、こうしたことに違和感を持ち、
納品時、調剤時に確認を行わなければならなかったと思います。
薬剤師の業務は多岐に渡っていますが「品質が保証された医薬品の供給」は、
重要な業務であり、基本的な使命のひとつです。
昨年のハーボニー事件後、改めて「PIC/S GDPガイドライン」を参考に
医薬品の管理業務に取り組んでいます。
3.1.原則
卸売販売業者は、医薬品の適切な保管及び流通を保証することができるように、
適切かつ十分な施設、設備及び機器を保有する必要がある。
特に、施設は清潔で乾燥し、許容可能な温度範囲に維持すること。
ーーーPIC/S医薬品の適正流通基準(GDP)ガイドラインより
コメントを残す